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2014年07月10日
社員を二つのタイプに分けるとき、たびたび「革新派」と「保守派」という基準で分ける
ことがあります。
前者は、新しいことを好み、どんどん新しい情報、新しい方法、新しい仕事を探求していき、
「新天地」に喜びを感じます。
後者は、変わらないことに安心感を覚え、日々の繰り返しに満足し、「安住の地」に
執着します。
どんな社員でも、保守的な一面は持ち合わせていますが、保守派はその傾向が強いです。
保守派は、同じ業務でも、より効率的に行うための変わった方法を提案すると抵抗感を
見せます。案の定、数ヵ月後に様子を伺うと、従来の方法でせっせと業務をしています。
効率は悪いままですが、昔ながらのやり方で安心するのです。
保守派が、変わらない理由がもうひとつあります。
効率の悪いやりかたでも、1日8時間手持ち無沙汰にならずに過ごせれば満足できる
(自分の居場所を見出せる)のです。
上司が、「今までの仕事は効率的に終わらせて、新しい業務も覚えてほしい」と思っても、
彼らは効率を求めません。
変わることに抵抗し、1日過ごせる仕事に安心するのです。
それで給料がもらえれば充分なのです。
もちろん評価は上がりません。
むしろ辞めてもらいたいと思われることも多々あるでしょう。
従来のやり方を禁止して、新しいやり方を覚えるまで指導するしかありません。
こんな話があります。。
ある事務職で、何年も2人でやっていた業務がありました。
1人はその業務の担当者、もう1人は担当者ではありませんが、その業務のときに一時的に
ヘルプとして入っていました。それは、それは大変そうで、大量の資料を用意し2人で
出かけていくそうです。
先日、その業務の担当者が退職しました。
引き継ぎもままならず新しい担当者は模索しながら覚えました。そんな中、上記の業務を
することになり、上司が助っ人を選定していると、初めてなのに、1人であっさりと
こなしてくれたそうです。
書類の量も4分の1程度で、心配になるほど少なかったそうです。
決して新しい担当者がスーパーマンだったワケではありません。
お分かりですね。
旧担当者は、忙しいフリをしていたのです。
仲のいい社員をヘルプに頼み、2人で大変さをアピールしていただけです。
上司に聞くと、2人は典型的な保守派タイプで、普段から新しいことをお願いしようと
しても、「忙しいから」と断られたそうです。
上記の業務に限らず、薄々と「そんなに忙しいはずがない」と思っていたそうです。
保守派が「悪」だという話ではありません。新しい担当者も超保守派だそうですから、
仕事の与え方、管理の方法次第です。
日々業務に追われていても、定期的に「業務監査」が必要ですね。
名古屋の社会保険労務士
情報バンク社労士事務所